佐藤康行「続)指一本ふれなくても、人は死ねる」

※この内容は、研究所が立ち上がる前の研究員個人ブログのアーカイブです

前回、blogの調子が悪くて、お届けできなかった、つづきをお届けします。

佐藤が、股さき状態までは、前回お話したかと思います。

佐藤を慕う従業員。そして、佐藤を信頼して、出店している、フランチャイズの皆さん。
家を担保にしたり、また、その家族の人生もかかっています。

佐藤がいくら、本来の道を歩みたいと思っていても、ここを去ることは出来ないと思っています。

そのうちに、狂牛病の問題が起きてきます。
たちまち、売上は落ち、今度はお金の苦しみが佐藤を襲います。
佐藤は一人で奔走をします。
銀行へ電話をかけ、返済の変更を頼みます。
若い銀行員から、心ない言葉を浴びせかけられた事もあります。
しかし、佐藤は誠心誠意、説得をします。

まるで、神が「そちらの道ではない!」と、示しているようです。
しかし、佐藤は頑張ります。

ひとり、ベンチに座っているときに、目の前の鳩を見て思います。
「鳩は凄いな……。明日の食べることなど考えず、目の前の事だけを考えて毎日を生きている」
大木を見て思います。
「樹は凄いな……。こんなに風が吹いても、びくともしない」

そんな中、社員の不正も発覚します。
片方では、「いのち」に関わる講座をしながら、片方では、ハンバーグの肉の不正の話をしている。
「いったい、俺は何をやっているんだ……!」

佐藤は限界まで、追い詰められていきます。
「うぅ~!」自分の情けなさに、自分で自分の頬を指で引っ掻き、血だらけになります。
その、血だらけの手をポケットに入れて、隠しながら出勤します。

佐藤の心のドアが締まります。
パタッ……パタッ……
佐藤の心は、ただひとり、暗闇の中に閉ざされていきます。

佐藤はこの時、人生最大の苦難の中にありました。
「人は、心が死んだら、指一本ふれなくても死ねる」
完全な暗闇の中で、佐藤はそこまで追い込まれていくのです。

そんな苦(続く)

 



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