昨日から息子は、東京スタッフとともにALSの方の現場に入っています。
その息子から聞いて、心の残った話を今日はしたいと思います。
昨日の現場のALS患者さんは、働き盛りのご主人。
30歳代のバリバリの一流営業マンだったとのこと。
その方はとても進行が早く、発症してから1年で、すでに動くことも出来ず、呼吸器をつけて、声も失っている状態だそうです。
奥様も一流の企業に勤めていらして、お二人は人も羨む東京でも一等地のタワーマンションを購入。
そして、二人のお子さんに恵まれた矢先の発症です。
発病と進行が速すぎて、奥さんもその状況に心が追っついていないようです。
お子さんは今、3歳と1歳になられているそうです。
お子さんがいる居間に、彼のベッドが置いてあり、お子さんの声や様子はわかるものの、ご自身が我が子を抱いたり語りかけたりすることはもう出来ません。
奥さんは子育てと夫の発症で、現在は仕事を休職中とのこと。
息子の会社のスタッフは、人間が作った人も羨む豪華なタワーマンションで、人間がどうにもならない病で戸惑っているご家庭の長時間にわたる介護をすることになります。
息子がお邪魔している間、二人のお子さんは、息子にずっと甘えて離れず、息子の膝に乗ってくるとのこと。
お父さんにしてもらいたいことを、子供たちは介護者に求めているようです。
息子は「介護というより、保父さんだ」「かわいいよ」と笑って話してくれました。
また、お子さんが幼稚園の時に発症した女性の介護に、息子が長く携わっているのですが、そこでも同じようなことが起きています。
お子さんはお母さんの病とともに成長し、今は小学校の高学年に成長されましたが、介護の方がお母さんの声の代弁をしているとのこと。
学校から帰ってきたら、そこに入っている女性介護士が、お母さんの代わりに、「勉強しなさいね」「手を洗いなさいね」などと、毎日、お母さんの声の代弁となり、褒めたり叱ったりしているとのこと。
このようにALSの介護は、家庭の中に深く入っていきます。
ご家族との接触の多い仕事です。
そして、少なからず、ご家族に影響を与えていく仕事です。
ご家庭に真我を体験している人が入っていく。
そして、ご家族に毎日真我で接することが出来る。
これは目には見えないけれど、本当に大きな仕事だと感じました。
まさに「真我の実践」そのもの!
まさに、自分が灯台の光となって、周りを照らしていく。
佐藤康行先生が、医療や介護について語られている言葉のその光とエネルギー。
その光とエネルギーが大きな仕事をしているという事に、深く気づかせていただけた出来事でした。
そして、訪問介護者とは、家庭に佐藤先生のエネルギーを引けるパイプを繋げる人なのだと、そんな風に感じました。
そんな仕事を息子がやらせてもらえること。
本当に有難いと思っています。
佐藤先生!
いつもいつも本当にありがとうございます。