このブログでも何度もご紹介したSさんについて、今日は「完全和解」ということで、ご紹介したいと思います。
Sさんには、長い間、統合失調症の娘さんがいらっしゃいます。
娘さんが心の病になられた原因は、Sさん夫婦の不和です。
Sさんは長い間、ご自分は被害者だ、とてもひどい夫だった。
そう思って生きていらっしゃいました。
真我に出会い、夫のことも見え方が変わり「申し訳なった」と、何度も涙を流されました。
また、夫の両親に対しても、至らない嫁であったと、仏壇の前で何度も涙を流されました。
それが通じたかのように、娘さんは改善しているのですが、あと一歩というところで足踏み状態です。
そんな時、以前、統合失調症の娘さんが言った一言が蘇ってきたのです。
「お父さんだけが悪いわけじゃない！」
そのことについて、佐藤先生に質問をされました。
佐藤先生は「亡くなったご主人と、完全和解をすることです」
そうきっぱり言われました。
Sさんはすでに夫とは和解できていると、そう思ってきたので、どこをどうすればいいのか、その糸口が見つかりません。
あの手この手でやってみるのですが、事態が動きません。
セミナーのたびに、佐藤先生に質問をされますが、佐藤先生は毎回、同じことを言われます。
「亡くなったご主人と完全和解をすることです！」
「だってもう、娘さんが『答え』を言ってますよね。」
Sさんは、自分が思う『和解』と、佐藤先生のおっしゃっている『完全和解』の違いが今一つ、しっかり腑に落ちないようです。
Sさんの心の中にある「夫とはすでに和解した」という心が、佐藤先生がおっしゃる『完全和解』の邪魔をしているのかもしれません。
佐藤先生は言われました。
「ご主人はどこかにいるのでは無いのです。
あなたの中にがいるのです。
あなたの中にいるご主人と、あなたは完全に和解をするのです。
それは、あなた一人でできることです。」
「娘さんは、御主人とあなたが一つとなってできているでしょ？」
Sさんは、ひょとしたら、夫のことを何ひとつ知らなったのかもしれない。
自分の思っている夫は、自分の思い込みかもしれない。
そう思い、脳が壊れたかの如く、頭がボーとしていらっしゃるようです。
しかし、彼女の気づきの途端に、娘さんが大きく変化されていらっしゃいます。
まさに、全ての答えは、娘さんの存在そのものです。
Sさんの御主人との完全和解もう、もう目の前だと、研究員にはみえました。
そして、佐藤先生の言葉を、いかに素直に聴けるか。
その大切さを、教えていた頂いた気がしました。
自分の思い込みを壊して、佐藤先生の言われるままをすーーと聞くこと。
その大切さをつくづく教えて頂けた出来事の一つです。
