今から6年ほど前、佐藤先生の「満月教育研究会」が、一年近くにわたり開催されました。
佐藤先生と教育に関心がある皆さんと、たくさんのやり取りが行われました。
ある時、佐藤先生は「後遺症」という話をされました。
「なぜ、こんなに真我の追求をしているのに、結果が出ないのだろうか」という質問をされた方がいらっしゃいました。
「夫婦仲が良くなったのに、子供の引きこもりが治りません。それが原因で、夫婦仲がまた悪くなくなってしまうのですがという質問に、佐藤先生はこう言われました。
ちょっと待ってください。
「ひきこもりが原因で夫婦仲が・・」と今、言ったよね。
私たち、こんな仲良くなったのに、何で子供が治らないんだろう」ってことを言ってるの?
いいですか?
今の話に答えます。
夫婦仲が問題で、子供が不登校になった。
で、今も不登校だってのは、後遺症だと思ったらいい。
後遺症。
後遺症ってのは今じゃなくて、その時に起きたことの後遺症なわけ。
子供は全部、後遺症だと思ったらいい。
「今、こんなにうまくやってるのに、何で子供が治らない」じゃなくて、後遺症だから、昔の問題が今現れてるわけ。
ということは、逆から言えば、今の問題がまた未来に現れてくるとも言えるでしょう?
未来が変わってくるということは、今から夫婦仲を取り戻して、お父さんとお母さんがこんなに仲いいんですよ。
そして、「お父さんとお母さんはこんなにあなたのことを愛してるんですよ。守ってるんですよ」ということを何らかの形で言葉でも行為でも、いろんな形で伝わるようにすることが大事だと思う。
要するに、その時の傷口ってのは、なかなかその傷口が治ったということが分からない可能性もあるわけ。
まだずっとそのまんまのその時の印象で振る舞ってるかもしれない。
でも、「それはもう全部ないんですよ」ということを教えてあげなきゃいけない。
気づかせてあげなきゃいけない。
夫婦の場合でいうなら、夫と妻が2人で一つで、その子供たちを愛している。
そのように、子供に関係あるようにもっていく。
そして、子供が、パッとお父さんとお母さんと仲いい姿しか浮かばなくなる。
今から、今までを挽回するつもりで、子供に分かるように言ってあげる必要があるかもしれないね。
子供は、前の印象をまだ握りしめてるかもしれない。
それを後遺症と言うのです。