「今年の年末年始は、真我漬けになろうと思います。」
年末のご挨拶をするメッセージに、そんな声を何名かの方が書いて下さいました。
時には、そのような集中的な正月を過ごされることも、素晴らしいと思います。
今日は、年末年始を真我漬けで過ごした、何年か前の研究員の体験を、振り返ってみたいと思います。
あの思い出は、今も真我の追求の確信となっています。
数年前、お正月明けまでに、どうしてもやり遂げたい真我の作業がありました。
誰に聞いても、誰に相談してもどうにもならないことでした。
手探りで正月前からスタートし、何度も何度もやり直し作り直しを続けました。
まるで果てしない宇宙の旅を、たった一人で歩いているかのようでした。
6日間くらいの間、一歩も家から出ることなく、佐藤先生の音声を聴き続け、作業をやり続けました。
その間、誰にも会うことも無く、次第に食べることも寝ることも分からなくなり、今が何日なのか朝なのか夜なのかさえわからないほどでした。
寒いので毛布を体に巻き付け、食べ物も、冷蔵庫の中にあるものを口にし、いよいよ最後には冷蔵庫の中の食べ物はアイスクリームが一つだけになりました。
一番厄介だったのは、過去と言わず今と言わずのいろいろな感情が、出たり消えたりの繰り返しでした。
しかし、それさえ出なくなってきました。
年が明けて3日目に、初めてポストから年賀状を取り出しました。
「あーー。年が明けたんだんだな・・。」
ぼんやりと、そう思った記憶があります。
1月4日に佐藤先生の顔を見ました。
佐藤先生の顔を見た途端、驚くことに、自分が号泣していました。
あの感情は、何と説明したらいいのか、わからない感情でした。
何ということの無い話ではありますが、あの年末年始は、一生涯忘れられない時間となりました。