昨日は、社長面接までの話でした。
秘書の方のご案内で、とてつもなく広く大きな社長室で待っていると、社長以下三役の方が入ってこられました。
ヘルスケア設立時の社長は、現社長とは違う方でしたが、CMで大成功され、富士フイルムCMを有名にしたという方でした。
言えば「あーーあーー、あのCMね」と言われるような、「お正月を映そう。富士カラー」のシリーズなどで有名なCM。
樹木希林さんや、デーモンさんという、過去のCM業界では異例な方を起用し、当時では驚くCMを作った方でした。
富士フイルムといえば、とにかくCMが凄い!と、CM業界では有名な方です。
日本でも3本の指に入るという、クリエーターを使い、電通とのCM作りは有名でした。
その方が社長となられ、化粧品という異業種に富士フイルムが本気で参入したという事を世間に知らしめるというような話を伺いました。
「うちが化粧品を始めたとしても、誰も本気で富士フイルムが化粧品をやるなどとは思わないだろう。
世間では、きっと富士フイルムが片手間で化粧品を始めたのだと思われるだろう。
でも、うちは本気で化粧品をやるのだ。
これを我が社の経営の一つの柱として、絶対に立ち上げるのだ。
うちの本気度を見せるために、今、とてつもないCMを考えている」
そんな話をされました。
研究員は「なぜ今、富士フイルムが本気で化粧品をされるのか?」と質問しました。
当時、富士フイルムの技術で、アスタキサンチンという原料のナノ化に成功されていました。
化粧品業界では、原料としては知っていましたが、とても扱いにくい原料だと聞いていました。
その原料をナノ化させ、安定させることが出来る特殊な技術が、富士フイルムにはあったのです。
その自社原料を使った化粧品を作るという話でした。
そして、社長からこう聞かれました。
「売れるためにはどうしたらいいと思われますか?」
研究員は社長に質問しました。
「社長がお作りになるなる化粧品は、奥様やお嬢様がお使いになられますか?」
社長は笑ってこう答えられました。
「妻や娘は、パパが作った化粧品は怖くて使えないわ。と言ってます。
まぁ、私は仕事人間ですからね。家族には信用無いかもしれませんね。」
「社内の女性従業員の方は、今、使っている化粧品を、自社の化粧品に切り替えるられますか?」
「あまり使たがらないかも知れないですね・・」
研究員は、当時のスキンケアに対する女性の考えを、率直にお話しました。
「女性にとっては、毎日使うスキンケアの化粧品は、メーカーへの信頼と期待の証です。
特にスキンケアにおいては、一旦、このメーカーと決めると、女性はめったなことでは変えることは少ないのです。
しかし、一度信頼をもらうと、反対に他のメーカーに変わりにくくなります。」
「まずは、男性社員の家庭のご家族が、喜んで使えるものを作ること。
そして、会社の女性社員が、喜んで誇りに思って使うような、そんな製品を作られること。
そこからスタートされたら、売れるようになると思います。」
そんなことを話すと、社長以下三役の方は、大爆笑をされました。
そして、研究員のプロジェクト参加の起用が決まりました。
こうして、振り返って過去の話をしていると、すでに、研究員はまだこの世では会っていない、佐藤先生の指導を、すでに受けていたのだという事を実感します。
きっと、遡ること数十年前に、夢で真っ白な服を着た仙人だった佐藤先生に、お目にかかっていたことが、大きな意味があったように思えています。
さて、話はそこからどのように成功への道を歩んでいかれたのか。
あくまでも研究員の目ではありますが、明日は、そんな話をしたいと思います。