佐藤康行「事実実証」

※この内容は、研究所が立ち上がる前の研究員個人ブログのアーカイブです

佐藤康行の講演会では、必ず、受講生が「体験談」を話します。
過去のテープを聞いていても、講演会のテープでは「体験談」が必ず話されています。
また、佐藤康行の書籍の中にも、必ず体験談が載っています。

これは、佐藤がいかに「事実実証」を大切にしているかという事なのではないかと思うのです。

「心」という、目に見えないものを扱う場合、何をもって証明すればいいか。
自分が見える世界は、その人特有の見え方、感じ方をしてしまう。それぞれの人の五感を通しての捉え方がある。

では、一体何をもって「本物だ」と証明できるのか?

「心」という不確定なものを「こうななんではないでしょうか」と、証明する場合、佐藤が言うとおり「事実」をもって「実証」していく事。
それこそが、誠意であり、本来あるべき姿なのではないかと思うのです。

私はかつて、宗教を長くやってきました。
また、興味から、いろんな宗教の事も見聞きしたり、本を読んでみたりもしています。

宗教の場合、勿論、「体験談」なるものもあり、病気が治ったり苦しみから解放されたりという事も確かにあります。
しかし、問題は、この治った原因をどこに持ってくるかという事なのです。

宗教の場合は「この教えのおかげで・・・」もしくは「教祖の言った通りにしたら・・・」ということで、全て「教え」や「教祖」へ持っていきます。
その結果、「教祖」やその「教え」がその人を救ったことになり、結果、その人はその「教え」や「教祖」「教団」からは離れられなくなっていきます。

それこそが、実は問題ではないのか・・・と、私は思っています。
それは、本当に救われたことになるのか・・・・?
私はここに疑問を持っています。

佐藤の捉え方は、それとは全くの逆です。
佐藤はその「事実」は、「あなたの中にある本当のあなた」であるとし、「本当のあなたは、父、母そして、あなたを生み出した先祖のおかげ」と言い、さらなる「実証」をしていくために、「その素晴らしいあなた」で、現実世界を生きていきましょう、と言います。

そこには、一切、佐藤もいませんし、佐藤の教えも考え方もありません。
ただ、あるのは「本当のあなたが素晴らしい」という事と「あなたを作った父母、先祖が素晴らしい」という事.
そして、そのような「もともと既にある宇宙の法則」があるという、真理だけなのです。

佐藤が大切にしている「事実実証」。そして「体験談」の意味。
今日はその意味を深く思った朝でした。

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