昨日の記事の続きとなります。
呼吸器をつけていらっしゃる舩後議員は会話ができないため、私たちに歓迎の温かいメッセージを準備下さっていました。
息子が、地域でのALS患者の様子や、また、国の制度についての話などを10分ほどした後、こんな風に舩後議員にお尋ねしました。
「原因も治療法もない、ALSという病気の病状の改善には『こころ』が密接に関係していると思うのですが、舩後議員はどう思われますか?
舩後議員は、文字盤を使って「そう思います」とおっしゃいます。
「私は、心の第一人者である、佐藤康行先生に師事していますが、佐藤康行先生はご存じでしょうか?」
「知っています」そう舩後議員がおっしゃいます。
驚いたのは、私たちです!
本も読めない、講演会にも出かけることが困難な舩後議員が、なぜ、佐藤康行先生をご存じなのだろう????
「どうしてご存じなのですか?」とお尋ねすると
「ユーチューブで見ました。『満月の法則』ですね」と答えられました。
そして、文字盤を使ってこうおっしゃるのです。
「三日月は幻影であり、まんまるが真実だということに、驚愕しました」
死と隣り合わせの人生を、20年以上、過ごされている舩後議員だからこそ、佐藤先生のおっしゃることの、その凄さが、わかる世界があるのでしょう。
この満月理論を、深く読み取り、その内容に驚愕するほど驚かれたという言葉に、私たちの方が驚愕しました。
と同時に、室内が舩後議員の「満月の法則」の説明に、にわかにどよめきました。
おふたりの秘書さんは、急ぎ、佐藤康行、満月の法則をスマホで検索されています。
満月の法則、そして、佐藤康行先生の常日頃おっしゃっている話を説明すると、さらに、室内はどよめいた雰囲気になります。
秘書さんが興奮気味にこうおっしゃいます。
「うちの山本が、一番聞きたい話です。いま、お話をメモをさせてもらいましたが、これを山本にお伝えさせてもらってもよろしいですか?」
「満月の法則は、本屋さんで買えばいいんですか?」
なんと!
「満月の法則」書籍と、「佐藤康行復帰講演会」CDを、佐藤先生から言付かり、お土産として持って行ってたので、「偶然ですが、満月の法則の本をお持ちしています」と、お渡しすると、そのタイミングにびっくりされていました。
面会のほとんどの時間は、佐藤康行先生の話に終始することとなりました。
先日、佐藤先生からお聞きした言葉をお話したら、舩後議員は顔を真っ赤にされていました。
たぶん、涙を出すとか、体で表現できない舩後議員が、心から感動されたのだと、そんな風に受け止めました。
今日のブログの最後に、その佐藤先生の言葉をご紹介します。
「心は便利です。
体が治らなければ、幸せになれないと思ったら、一生、幸せになれません。
でも、幸せという心は、この身このままで、今、この瞬間に幸せになることが出来るのです」
「言葉もしゃべれない。体も動かないということは、最強の強みなのです。
それは、周りの人を動かすことが出来るからです。
そして、介護する周りの人たちの人間性を向上させることが出来るのです。
人間は自分の意識の向上が、どんな事より幸せなことなのです。
介護する人は、介護させて下さってありがとうございます。
介護してもらう方も、介護してくれてありがとう。
与えることと、与えられることは同時なのです」
佐藤康行先生の言葉に、室内の全員がしーーーんとなりました。
そこには、まさに、佐藤康行先生がいました。
目には見えなくても、そこにいたすべての人のそばに、佐藤先生が明らかに存在していました。